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「高専」ってなに? 高専卒業生が解説!

突然ですが「高専」とはなんでしょう?
工業高校? 専門学校? 大学? 
就職が強いって本当? 進学は?

よくわからない立ち位置や進学先、就職先など「高専」とは何かについて高専卒業生が解説していきます。

目次

「高専」とは? 簡単に言うと・・・

「高専」は簡単に言うと

就職最強
お得
高校と大学のハイブリッド

です。

簡単すぎましたか?
ではこれから詳しく解説していきます。

「高専」についてもうちょっと詳しく

「高専」の歴史については他のいろいろなサイトが解説しているので当サイトでは触れません。

「高専」は「工業高等専門学校」の略でその名のとおり、
工業に特化した学校です。
一般教科もあるのですが、実験実習や工学分野の授業の割合が高いです。

また、「高専」は全国に国立、公立、私立合わせて57校存在し、それらの多くが国立となっています。

次に、上の図は「高専」の立ち位置を表したものになります。
図はちょっと複雑ですが、
簡単に言うと「高専」は中学校卒業後に入学する5年制の学校になります。

「高専」にはどうやって入るの?

「高専」へは普通の高校と同じく中学3年生の終わりに入試を受けて合格すれば入学することが出来ます。

でも実は「高専」は入試がお得です。

「高専」の入試日は一般の公立高校の試験日とは別日になっています。
「高専」の入試が先に実施され、その後、公立高校の入試が実施されます。

そのため、入試のチャンスが1回増えることになり、とてもお得です。

しかし、「高専」の入学手続き日が公立高校の試験日と同日であるため、
公立高校の結果を見てから「高専」、公立高校どちらに入学するかを決めることはできないので注意が必要です。

また、特殊な方法としては一般高校の卒業後に高専4年に進学することもできます。

「高専」ではどんな勉強をするの?

工学系の勉強をするといわれても具体的にどんな勉強をするかイメージしにくいと思います。

「高専」には学校にもよりますが大体
機械系
電気情報系
都市建築系
化学系
のコースが設置されています。

ほとんどの「高専」ではこれらのコースのうち一つを選んで受験することになります。

入学後、1~2年生の間は主に一般教科を勉強します。
理系科目だけでなく「国語」「英語」などの科目も受講することになります。
時間数は少ないですがもちろん工学系科目も勉強します。

3年生からは本格的に工学系科目を勉強することになります。
機械系: 「設計製図」「機械工学実習」「構造力学」など
電気情報系: 「電気回路」「プログラミング」「電磁気学」など
都市建築系: 「測量」「建築法規」「CAD製図」など
化学系: 「生物化学」「化学実験」「有機化学」など
の科目を勉強します。

そして「高専」の最大の特徴が卒業研究があることです。
4年生から研究室に配属され、大学のような研究活動を行うことになります。

高専生の進路

高専生は卒業後、「就職」「進学」のどちらかを選ぶことになります。

「就職」「進学」の割合は学校にもよりますが、大体6:4になっています。

次の章で「就職」「進学」について詳しく話していきます。

高専生の進路 ~就職~

6割の高専生が就職を選びます。

始めにも述べましたが就職が強いとはどういうことなのでしょうか。

就職先が良い? 就職しやすい
実はこのどちらもなんです。

ではまず就職先から見ていきましょう。

ご自身の都道府県の高専のホームページを訪れてもらえればそのすごさがわかるのですが、
ここでは例として、東京高専府大高専の2つを見てみましょう。
東京高専は東京都に、府大高専は大阪府にあります。

まずは東京高専です。

機械工学科電気工学科電子工学科情報工学科物質工学科
本田技研工業旭化成NTTコムエンジニアリングシャープ旭化成
日産自動車ソニーLSIデザイン東日本電信電気スクウェア・エニックス花王
日本精工NHKアサヒビールバンダイナムコスタジオサントリーホールディングス
IHIインフラ建設東京電力パワーグリッドHYSエンジニアリングサービスパナソニックシステムソリューションズジャパン資生堂
参照:東京工業高等専門学校令和2年度本科進路状況

次に府大高専です。

機械システムコースメカトロニクスコース電子情報コース環境物質化学コース都市環境コース
SUBARUカネカ大阪ガスダイキン工業竹中工務店
三菱重工東芝プラントシステムNTTネオメイト旭化成積水ハウス
パナソニック オートモーティブ社富士電機任天堂出光興産NTTインフラネット
本田技研NTTフィールドテクノ関西電力日本触媒国土交通省
参照:大阪府立大学工業高等専門学校2020年度就職状況

いかがでしょうか。
一度は聞いたことのある会社ばかりではないでしょうか。
実際、難関大学の就職先と比べても遜色ないことがわかります。

とは言っても有名企業だけ集めたのではないかと思われるかもしれません。
実は高専は1コース1学年当たり大体40人程度になっています。つまりここに載せた企業だけでも就職する生徒数の20%程度は網羅できているのです。

さらに実は高専の就活方法は特殊です。

普通は就職するとなると自分から会社にアプローチをかけることになると思います。
ですが、高専では会社側が求人を出してくるのです。
情報が載っていた府大高専のサイトから引用しますと

”本科の求人倍率は毎年20倍を超え”

つまり、1生徒に対し平均20社が求人を出しているのです。
多くの学生が3、4社受けるだけで有名企業への就職を決めていきます。

就職最強といった理由がお判りいただけたかと思います。

高専生の進路 ~進学~

あまり知られていないのですが、高専生のおよそ4割程度は進学という道を選びます。
この進学にはあまり知られていない様々なお得があるのですがこれについても詳しく説明していきます。

まず、進学には大きく2つの選択肢があります。

1つ目は、大学への編入です。

大学の3年次(まれに2年次)に進学することを編入といいます。
進学先の大学では普通の大学生と同じように勉強することになります。

2つ目は、「専攻科」への進学です。

ここで「専攻科」という知らない言葉が出てきたと思います。
専攻科」とは各高専に設置されている教育機関になります。専攻科では2年間、研究活動を主にしてさらに勉強することになります。卒業後は大学卒と同じ扱いになります。
また、高専本科3、4年の研究活動を継続したい人などが進学することが多いです。

これら2つの選択肢は多くの場合入試を受ける必要があります。

では、就職が強い高専で進学するメリットはあるのでしょうか?
どんな学生が進学をするのでしょうか?

多くの場合、勉強を続けたい人、さらに良い就職先を目指す人が進学を選びます。

専攻科」と「編入」はかなり性質が違います。
また説明が長くなってしまうのでそれぞれの詳細は下の記事にまとめました。

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「高専」についてのまとめ

ここまで色々説明してきました。

いかがでしたか?
知らないことがたくさんあったかと思います。

就職の強さや、進学の強さ、様々な良さがある学校であることが分かったと思います。

進路を選ぶ際にはぜひ参考にしていただければと思います。

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